東欧旅行記 3日目の2 (2016.5.21)

キシニョフの南方約12kmの地にギネスブックに登録されているミレシュティ・ミッチ・ワイナリーがある。何がギネスに登録されているのかというと、ワインの貯蔵量が300万リットル、ボトルにして400万本にも及ぶのだという。
それと共にギネス記録には載っていないが、その貯蔵のために掘られている坑道(トンネル)の総延長距離が200kmで、東海道日本橋から僕の住む掛川までの距離に相当する。もちろん直線にしたらの話で、実際は本坑に加えて幾重にも枝分かれした側坑や支坑の総延長距離ということである。
坑道は自然の理屈として中の温度が季節に関係なく12~14℃、湿度が85~95%に保たれている。これが樽の中で醸造された後、瓶詰めされたワインを貯蔵しておくのに最適な環境となっている。
1991年に民主化運動がおこりソ連が解体された時に、時のソビエト軍はすぐに軍隊を派遣しこのワイナリーを奪還しようとしてモルドバ共和国軍と激しい戦いになり大量のワインが破壊されたこともあるという。その時にはトンネルの側坑を途中で塞ぎ、その奥のボトルが見つからないように隠したという箇所も見学の途中に紹介された。

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ミレシュティ・ミッチ・ワイナリーへの入口

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ミレシュティ・ミッチ・ワイナリーの正門 大型バスはここで降りる

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白ワインがドクドクと流れている泉

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その隣には赤ワインの泉もある

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正門から入ったら専用バスに乗って坑道へと入って行く

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数100m走ると最初の見学ポイントで降ろされる

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そこには地下水が流れ滝となって落ちていた

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同じポイントに側坑を削って掘って行く古い機械が展示されていた

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第2見学ポイントの奥の側坑に石棚が作られ何千本ものボトルが寝かされている

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棚にはそれぞれ製造年や種類、ロット番号が付けられて管理されている

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この側坑はここで行き止まりかと思っていたら、棚の隙間の奥に隠し棚があると知らされた


二ヶ所の見学ポイントの後は坑道内にあるレストランに案内され、白・赤・スパークリングワインの試飲と共に、生演奏を聞きながらの夕食となった。

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レストランの入口

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世界中から様々な要人が訪れる

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要人が訪れた時の特別室

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試飲用ワインを入れる樽

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長テーブルのレストランの奥に添乗員を含め9人分の席

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バイオリンとアコーデオンの生演奏をバックに夕食

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前菜のハム・チーズ・生野菜を肴に、白・赤・スパークリングワインの試飲

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夕食のメインは日本人のゲスト向けにツクネとライス

夕食が終わり、20時を過ぎても沈まない夕陽に照らされながらホテルへと戻った。

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サマータイムとはいえ20時を過ぎてようやく太陽が西へと傾いた

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キシニョフの街へと戻ってきた

=つづく=