[その14] 日本橋~1:品川~2:川崎~3:神奈川~4:保土ヶ谷~5:戸塚 (2010.1.4,5)⑭

保土ヶ谷宿から戸塚宿へ向かう途中に権太坂がある。正月の箱根駅伝では往路華の二区・復路九区における傾斜のきつい難所として紹介される。しかし駅伝で走るのは国道一号線の旧東海道に比べたら広くやや緩やかな道である。本来の権太坂は狭く、江戸から保土ヶ谷まで海岸沿いの平坦な道を歩いて来た旅人が初めて体験する、きつい上り坂であった。
また一般的に権太坂というが実際は、江戸側から権太坂・焼餅坂・品濃坂の三つの坂を総称している。

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天王町駅前から保土ヶ谷宿を経て権太坂・境木立場・品濃一里塚へのルート

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保土ヶ谷宿を出ると旧街道は真っ直ぐ、現在の国道一号線は左に逸れて行く

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保土ヶ谷三丁目地区の赤い鳥居の祠                      元町地区の案内板

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権太坂入口の案内板                        権太坂を上り始める(14:15)

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上り坂の左手にある東海道権太坂改修の碑と鳥居         振り返ると車にもきつい坂である

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遠くまで住宅地が広がる 金網フェンスの下は横浜横須賀道路            権太坂の道標

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日本橋から平坦な道を歩いて来た旅人は権太坂で初めてきつい坂を上ることになると書いてある

坂を上り切った所に大きな立木が目に入ってくる。境木立場跡である。立場とは宿場と宿場の間に馬子や人足のための休憩所として設けられたものである。境木とは、武蔵の国と相模の国の境にある巨木のことである。
ここには境木地蔵尊があり、その境内に「月かげの いたらぬ里は なけれども ながむる人の 心にぞすむ」という、平安末期から鎌倉初期にかけての浄土宗の開祖・法然上人の歌碑がある。

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坂を上りきった所に境木立場跡がある    西に富士東に江戸湾を望む景観が素晴らしかったとある

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境木地蔵前        これより武蔵国保土ヶ谷宿一里 これより相模国戸塚宿一里九丁(14:40)

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境木地蔵尊                                  法然上人の歌碑

~つづく~