エジプトツアー　３日目の２ (2015.3.24)

３日目の昼食後はギザから南へ２５ｋｍ離れたダハシュール・メンフィス・サッカラ地区へ行き、３つのピラミッドとメンフィス博物館を見て来た。
最初に行ったのはギザで一番大きなピラミッドのクフ王の父親にあたるスネフェル王が作ったピラミッド。建設し始めてからそのまま積み上げて行くと石の重みで内部崩壊することが判り、途中からゆるやかな傾斜に変更したピラミッドで、途中から角度が変わっているので屈折ピラミッドと呼ばれている。
屈折ピラミッドは完成したもののその出来栄えに納得しなかったスネフェル王は、すぐにその隣にもうひとつピラミッドを完成させている。それが赤のピラミッドと呼ばれている。「赤」といっても実際に赤いわけではなく、朝陽や夕陽に照らし出されると赤く見えるというので赤のピラミッドと呼ばれているのである。
スネフェル王以降、息子であるクフ王や、その息子のカフラ王、更にその息子のメンカウラ王の三代にわたって大きさは違うがほぼ同じ形のピラミッドが作られた。

午後からはギザから南に２５ｋｍの地点にある３つのピラミッドとメンフィス博物館に行った

ダハシュールの屈折ピラミッドと赤のピラミッドの鑑賞券

作り始めた後石の重みでつぶされる恐れがあるというので緩やかな角度に変更された屈折ピラミッド

屈折ピラミッドを作ったものの気にいらなくて後から造り直した赤のピラミッド

砂漠地帯にはまだまだ埋蔵物があるというので立ち入り禁止である

屈折ピラミッドの左手に崩れかけたピラミッドの姿も見える

赤のピラミッドの後は灌漑用水沿いの道を北方向に戻り、途中ミット・ラヒナというかつての首都メンフィスのあった所を東方向に向かいメンフィス博物館に向かった。
メンフィスが首都だったのは初期王朝時代から古王国時代にかけてなのだが、新王国時代になっても都市としての機能は維持していたようで後で行くルクソールを首都としていた時代に作られたラムセス２世の巨大な像が発掘された跡を天井で覆いメンフィス博物館としている。

メンフィス博物館の入場券

ラムセス２世の立像　左足を一歩踏み出すことで威厳を持たせている

アラバスタで作られたスフィンクス

倒れた状態で発見されたラムセス２世の立像

端正な顔をしている

メンフィス博物館を出た後はサッカラの階段ピラミッドに行った。ここは最も古いピラミッドで紀元前２６５０年頃のジェセル王の墓である。
また併設されている神殿は円中の柱ごとに部屋が分かれており古代の神々が祀られている。

サッカラの階段ピラミッドの入場券

神殿には円中の柱ごとに部屋が分かれていて古代の神々が祀られている

階段ピラミッドは前回来た時とほとんど変わらずに修復作業が行われていた

神殿の一番奥の小高い丘から見ると砂漠の中に多くのピラミッドの姿が見えた

階段ピラミッドのあるサッカラ周辺にはカーペットスクールが多くあり、そこで子供たちにカーペット作りを教えているが、我々が行った時間帯は既にスクールが終了しており残っていた講師らがシルクや羊を使ったカーペット作りを見せてくれたり、材質による出来栄えの差を教えてくれていた。併設のショップではカーペットを買うこともできた。

カーペットスクールの入口

残っていた講師がカーペットの作り方を実演してくれた

この日の旅程を終了しギザに向かってナイル川に並行して流れている灌漑用水沿いにバスで戻ったが、街に近付くにつれて水の上に浮かぶゴミの量が増えて行き環境問題にならないのだろうか心配になってきた。街に入ると一部はコンクリートの蓋がかぶせられ、その上が駐車場や道路になっているのだが、臭いものには蓋という感じがした。
ギザに入りホテルを通り過ぎ、ギザの北側に出来たショッピングモールに立ち寄りお買い物の時間。ショッピングモールを出る頃ちょうど日没となった。