4日目(7月21日) ベルガマのアスクレピオン遺跡~クシャダス

ベルガマは僕の中ではペルガモンといった方が馴染みがある。というのも僕はドイツのベルリンに出張も含め5回ほど行ったことがあり、1887年に東欧ツアー(今では中欧ツアーと呼ぶ)で東ドイツの東ベルリンに行った時と、統一後に出張でベルリンに行った際に数回ベルリン東地区にあるペルガモン博物館を見学したことがある。その時に見た博物館の中に復元された神殿と、真っ青なタイルに覆われた城壁が今も目に残っているからだ。トルコから古代の遺跡を丸ごと持ち帰ったドイツや、エジプトから発掘品を持ち帰った英国、アンコールから壁に彫られた東洋のモナリザのデバター像を持ち帰ろうとしたフランス人など欧州人の浅ましさとパワーの凄さというものを感じたものだ。
だから現在のベルガマにはたいした遺跡は残っていない。遺跡があったという遺構のみが残っているということになる。それでも遺構とはいえここに古代の文明があって繁栄していたということに感動せざるを得ない。

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ベルリンのペルガモン博物館に復元された神殿…1987年8月撮影

今回訪れたアスクレピオン遺跡は総合医療施設で、聖なる井戸や診療所の跡が残っている他、円形劇場や崩れ落ちた神殿の円柱などがある。医療といっても「病は気から」の、気の部分の心療医療がメインであったようだ。

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総合医療施設だったベルガマのアスクレピオン遺跡に入る

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アスクレピオン遺跡から2kmほど離れた丘の上にアクロポリスが見える

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石畳の聖なる道に立ち止まり施設の説明をするガイドのハンデさん

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アスクレピオス神殿の入口だったところ

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ここが診療所だったところ…再掲

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トンネルを通って診療所へと入って行った トンネルは「神聖」と「俗」との境界

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円形劇場とその前に並ぶ円柱

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円形劇場の観客席の上は見晴らしが良い…再掲

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左脚のない有名な犬らしいが40℃の暑さにはまいった!  遺跡近くなのに羊が飼われている

ベルガマの次はエーゲ海の海岸沿いにクシャダスというリゾート地に向かう。翌日のエフェス遺跡の観光に便利なようにである。バスでの移動距離は約200km、3時間。昼下がりで時差ボケもあるし眠くなって当然なのだが、この日バスの後部に陣取ったA組の秋田や船橋のお父さんたちは元気で会話が弾んでいる。この日の話題は、トルコで「あきたこまち」を栽培し、できた米でおにぎりを作って日本人観光客に1個5TL(200~250円)くらいで売る会社を作って、トルコに移住したらどうかという話。エーゲ海を眺めながら優雅に暮らせそうだということで盛り上がっていた。

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ベルガマからクシャダスへ、右手にエーゲ海を見て進む

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途中ドライブインレストランで休憩           陽射しは強くても木陰の中は涼しい

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ベルガマを出てから3時間、クシャダスの街が近付いて来た

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午後6時とはいえサマータイム期間はまだまだ夏の日差しは強く海水浴客も多い

途中1回休憩し3時間ほどのドライブの後クシャダスに着き、鳩の島という意味のギュウェルジン島という城壁に囲まれた島を歩いて観光。島といっても陸続きになっていて小さいながらも観光客も多く、どことなく江の島に来たという雰囲気。何人かの人も同じ感想を漏らしていた。ただ観光時間は短く、小さな島を一周したのは僕ともう一組の夫婦だけだったようだ。

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これから歩いて渡るギュウェルジン島(鳩の島という意味)には14世紀に要塞が作られた

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島に渡る道の右側にはディナークルーズの遊覧船が並ぶ

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島に渡った所に土産物屋が並び、江の島に似た感じだと思ったのは僕だけではなかった

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ギュウェルジン島の城壁越しにクシャダスの別荘群が見渡せる…再掲

クシャダスでの泊まりはアダクレという海に面したホテル。プールもあるがホテル右側の岸壁際のエーゲ海での水泳も可能になっている。僕の部屋はキングサイズのベッドとシングルサイズのベッドの二つのベッドがあったが、使ったのは狭いシングルベッドのみ。こんなところにも貧乏たらしい自分の本性が現れる。

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クシャダスでの宿泊はアダクレというホテル         狭いシングルベッドに寝ました

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7時半だというのに窓の外はまだ強い陽射しが残っています

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夕食はホテルで ニシンの塩焼きがおいしかった、でもデザートは食べ過ぎ!

~つづく~