越後・片貝まつりの花火(9月9・10日)

一昨日から帰郷していた。僕のふるさとは世界一の花火4尺玉を上げる新潟県小千谷市片貝町の隣町。亡き父も母も片貝の出身であるため、幼い頃から片貝の花火には強い思い入れがあったが、隣町ということでどうしても当事者でないために首都圏に就職してからは一度しか祭りに合わせて帰郷したことがなかった。実家を引き払ったりこの掛川の地に転居してからはさらに疎遠となってしまった。
その反面、今や片貝の花火の人気は高まり毎年9月9・10日の花火大会には全国からたくさんの人が集まるようになった、というのも、昔は3尺玉を上げていたのが隣の長岡市の花火が3尺3寸を上げたり、東京のベイサイドでさらに和紙を何重か重ね合わせて貼り付けて世界一の花火としてギネス認定されると、こと花火に付いて江戸時代から長い伝統を保ってきたことを誇りとしてきた片貝の人たちは反骨心から絶対によそに真似のできない花火をということで4尺玉を上げ始めた。当初は試行錯誤で失敗もあったらしいが、ギネス認定されてからは人気はウナギ上りで現在では全国の人気ランキングの5位には入っているという。
会社を辞めて自由な日取りで出掛けることが可能となり、そんな片貝の花火大会に40年振りに行って来た。同じ小千谷市とはいえ市内の反対端の地区にある妻の実家をベースに母方のいとこの家や父の実家を訪れ、一日目はいとこの家の桟敷席に、二日目は父の実家の桟敷席に潜り込ませていただき、世界一の花火を堪能してきた。
ここの花火の特徴は、町内の各家々の冠婚葬祭や中学の同級会の卒業後成人・厄年・還暦など各節目ごと、といった時に、それぞれがスポンサーでかつ主役となって花火を上げる所にある。とはいえ最近の過疎化に伴い企業スポンサーの花火が増え、在東京の同郷会などが無くなってきている。さらにTVドラマや映画でも取り上げられると、TVドラマで主役だった女優・中越典子や映画で主役だった藤井ふみやなども例年花火のスポンサーとなっている。
さらにギネス認定の4尺玉は両日22時に各一本ずつ、3尺玉に至っては2日目の昼間に上げる花火(煙に色がつく)を含め4本上がる。

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花火大会の番付(プログラム)、2日間で4尺玉2本、3尺玉4本が上がる

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誕生・入学・卒業・成人・結婚・厄年・還暦・供養・法要などの人生・死後の節目に

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4尺玉は両日22時から      NHK朝ドラ「こころ」の中越典子もドラマが縁で毎年

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メインストリートにある大看板

花火は浅原神社に奉納するもので各町内は玉送りの屋台で引き回して神社に順番にやって来る。昔幼い頃の僕はこの屋台が町内に戻るのに付いて行って迷子になりかけたことがあったらしい。

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花火を浅原神社に奉納するための屋台の引き回し

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浅原神社への奉納後、社殿前で木遣を一節合唱する

花火の写真は、先日ふくろい・遠州の花火から始めたばかりでまだ駆け出し。連続して同じ高さに上がる尺玉が中心なのだが、少し低い所で上がる仕掛けやスターマイン、そして打ち上げ位置や上がる高さの違う3尺玉や4尺玉は一発限りであり、フレームに納めること自体が難しい。今回は3尺、4尺共に納得のいく写真が取れなかったので、来年以降また再度挑戦しなければならない。

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先ずはオーソドックスな尺玉から

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芯が朱色で外が紫色の尺玉同時二発

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これもオーソドックスな尺玉

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カラフルな色の小玉がはじけ散る

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スターマイン

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最近はやりの楕円形のものやキャラクターものも混ざる   スターマインは花火大会の花形

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一度開いた後、先端でさらにカラフルな小玉が開く

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柳のように流れ落ちる古風なものも素晴らしい、ただ赤は写真にすると実際より暗く写る

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最初に開くときに光が出ずに先端でカラフルな小玉が開く

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一日目の4尺玉