四日目午後 シェムリアップ市内観光ツアー①

四日目の午後は市内観光。ホテルのチェックアウトをしバッゲージを預けてから観光に出掛けるつもりでいたら、今日の午後は(僕自身はパッケージとして組み込まれていたのだが)他にオプショナルツアーの申込者が無かったということで完全なるプライベートツアーとして空港への送迎までガイドと運転手が付きっきりということで、全ての荷物を車のトランクに積んでのスタートとなった。

先ず行ったのがキリングフィールドというポルポト政権下で虐殺された人々の遺骨が大量に発見されたところに建てられた寺院。虐殺された期間と人が多過ぎて個人の特定は困難ということで、無縁仏として葬られ一部の遺骨は訪れる観光客にも見える形で慰霊塔の中に積まれている。共産主義を志向したポルポト政権が反対派や庶民を抑圧するために行った残虐な行為。結局5年と持たずに崩壊したが、内戦による被害は甚大でありまたその時に埋められた大量の地雷による犠牲も長い間人々を苦しめて来た。
この寺院はその犠牲者への慰霊と共に、そういった愚かしいことを二度と起こしてはならないとの戒めを込めて建てられたという。ここでは華やいだ物見遊山な気持ちは消え去り厳粛な気持ちにならざるを得ない。

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キリングフィールド ポルポト政権下ここで日常的に虐殺が行われていた

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今は仏像が置かれ                        無縁仏の骸骨をおさめた慰霊塔

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1997年に虐殺された人々を慰霊するために建設された寺院

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堂内には釈迦のストーリーが描かれている

キリングフィールドを離れ、車は国立博物館の敷地内にある中華レストラン「林范」へ。大盛りの炒飯とチンゲン菜のお浸しとスープというメニューであった。

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昼食で頼んだパイナップルジュース                  炒飯の大盛りとチンゲン菜

食事が済んだら隣の博物館の中に入り見学。アンコール遺跡の盗掘や破壊工作から避難するため、レプリカを遺跡に安置し本物はこの博物館で保管あるいは展示している。多くの仏像やヒンズー教の神々が展示されている。また大型画面での説明は幾つかの言語を選べるようになっていた。ただ昼食後ということと2~3日歩き回って疲れていることから部屋が暗くなると瞼が自然と下がってきて堪えるのがつらかった。


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博物館内部

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博物館内部の展示室は撮影禁止 通路のみ許可

博物館を出た後は土産物店を2軒ほど回った。
一軒目はARTISANS ANGKORという置物や壁飾りなどの工芸品とシルク製品を扱う工房とお店。係員から製造工程の説明を受けた後お店に入り、ショッピング。欧米人も含めてたくさんのお客がいて混み合っていた。ここでシルクのスカーフを一枚と象の絵の壁掛けを購入。

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ARTISANS ANGKORの工房              土産物のプレートの中間加工品

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工芸品やシルク製品を扱うARTISANS ANGKORの店舗

もう一軒は「クメール伝統織物研究所」というところで日本人がオーナー。内戦によって各地方で埋もれていた織物職人の技術を若い人たちに何とか伝承しなければとの思いで始めたという。日本の友禅や絣などの技術も取り込んでここ以外の場所も含めて500人を雇っているという。特に気に入ったのは働く女性たちが傍らに赤ん坊や幼児を連れて来ることを咎めずにむしろ積極的に受け入れていることである。ここの創始者の森本喜久男氏はそういった活動が認められて日本人唯一の(時計メーカーの)ロレックス賞を受賞されているとのことであった。ただ僕が店にいる間に他のお客が一人も来なかった。まあその分お店の日本人女性からじっくりとお話が聞けた。

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絹糸を紡ぐ女性たち               その傍らでハンモックに寝かされていた赤ちゃん

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シルク製品を織る女性

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クメール伝統織物研究所の店内

午後の予定はこの後も、マッサージ、夕食、ナイトマーケット見物と続くのだが、このままいくと夕食時間に早過ぎるということで予定にはないが、時間つぶしと30数℃の炎天下を避けるためにショッピングセンターの食品売り場や電気製品売り場を覗いて見ることになった。ついでに僕が誘ってファストフード店でコーヒーブレーク。

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時間つぶしにショッピングセンター内のファストフード店に入って涼んだ

~ つづく ~