男はつらいよ・寅次郎春の夢

第24作 1979年。マドンナは香川京子
例によってとらやに帰ってきた寅次郎。ぶどうを手土産に持ってきたのはいいが、2階の寅さん部屋にはもらいもののぶどうがたくさん広げてあり、また裏の印刷工場からもぶどうのお裾分けが一箱届く始末。これで頭に来た寅さんはまた旅の空へ出ることに...
そんなところにアメリカからビタミン剤を売り込みに来たマイケルがとらやに下宿することになる。しかし毎日セールスに出掛けるがまったく商売にならない。それでも何かととらやのみんなが親切にしてくれるのが嬉しく、さらにはさくらに惚れてしまう。
そこへ戻ってきた寅さんアメリカが嫌いだというところへもってきて、マイケルがさくらに感謝の気持ちを表すためにアメリカ風のキッスをしようとしたものだから、寅さんはマイケルと喧嘩を始める。
そこに現れたのが満男の英語塾の先生のめぐみ(林寛子)とその母親圭子(香川京子)。3年前に連れ合いをなくしアメリカから帰国したということを聞き、寅さんは例によって母親の圭子に惚れてしまう。
二人の仲介で寅さんとマイケルは仲直りをし、一緒に飲み屋に出かける。その後関西方面にセールスに出かけたマイケルは鶴八郎一座の大空小百合が演ずる「蝶々夫人」を見、さくらへの思いを募らせる。
英語塾に出入りする寅さんの前に恋敵のタンカーの船長が現れ、寅さんはいつものように黙って圭子の前から去ってしまう。一方マイケルの方はアメリカ人なのでさくらに恋心をはっきり" I love you."と打ち明けるがこちらも振られてしまい帰国を決意する。
二人は揃ってとらやを出て酒を飲み交わし別れて行く。最後の場面でいつもは寅さんからの手紙がとらやに届くのだが、今回はマイケルからの英語の手紙が届く。その中身はまったくいつもの寅さんからの手紙と同じ文面である。