東京

少年の頃は雪国の田舎で育った。家が貧乏だったから、高校を卒業したら東京に出て一生懸命働いて、楽をして暮らしたいとずっと思っていた。東京の喧騒、雑踏、煌めく街並み、華やかさ、全てが憧れだった。
高校を卒業して、東京からは少し離れていたが大船という東京からそう遠くない街に住み、休みには東京に出て行く当てもなく雑踏の中に身を置きブラブラしていた十八歳の頃。
今は格段に煌びやかでそんな４０年も昔と比べようもないが、久々に出張で東京に出て暮れの都会の風景に触れると、あの頃の思い出がついこの間のことのように蘇る。

東京・丸の内２丁目　三菱一号館の赤煉瓦のビル

馬場先門に向かう通り、イチョウの街路樹

昼間の丸の内の通り

夜になり、イルミネーションに照らし出されて．．．